1.デザイン手順とパーツ選び・・・5.同じ模様グループでデザインを統一する|ロートアイアン鍛鉄製品のレッキーメタル

1.デザイン手順とパーツ選び・・・5.同じ模様グループでデザインを統一する

■ 手摺やフェンスなどにロートアイアンパーツを利用したデザインをする場合、最もオーソドックスでコストパフォーマンスの良い手法が、親柱で区切られたスパンにたて子を並べ、これを連続させていくというものです。平面的な手摺やフェンスだけでなく、勾配のあるもの、R(曲面)のもの、螺旋階段などにもストレスなく使え、またこれらが連続しているような所でもデザインがスムーズにつながります。
 レッキーメタルにはたて子と親柱の模様に共通性のあるグループがいくつかあり、一つのグループ内のパーツで統一すると連続性とまとまり感のあるデザインを構成できます。ではそれぞれのグループにどのようなパーツがあるのかを見てみましょう。

1-5-1: ネジリ模様1(角棒をそのままネジったタイプ)グループ – たて子

ネジリ模様のあるたて子グループ
Fig.1-5-1 ネジリ模様のあるたて子グループ
  12X12 14X14 16X16 16X16パイプ
1 001.40.024 001.40.025 001.40.026 001.40.372
2 912.40.024 912.40.025 912.40.026
3 002.40.024 002.40.025 002.40.026
4 127.40.024
5 043.40.024 043.40.025 043.40.026 043.40.372
6 044.40.024 044.40.025 044.40.026
7 917.40.024
8 903.40.024
9 942.40.025 942.40.026
10 943.40.025 943.40.026
11 938.40.025
12 629.40.372

 Fig.1-5-1はネジリ模様を含むたて子のグループです。①②③が最も基本となるプレーンのパーツで、使用材は12X12,14X14,16X16があります。⑤⑥は更にバンド付きのバスケットが付加されています。⑧及び⑨⑩はネジリとブッシュの組合せ済たて子で、例えば製作サイドでネジリたて子とブッシュを個別に組む手間を省けます。④⑦⑪は唐草パーツを付加した「たて子パネル」です。右表にFig.1-5-1の品番と使用材をまとめておきます。

1-5-2 ネジリ模様1(角棒をそのままネジったタイプ)グループ – 親柱

ネジリ模様のある親柱グループ
Fig.1-5-2 ネジリ模様のある親柱グループ
  25X25 30X30 25X25パイプ 30X30パイプ
1 301.47.028 301.47.029
2 332.47.028
3 345.47.352 345.47.353
4 331.47.353

 Fig.1-5-2はネジリ模様を含む親柱のグループです。①③④がシンプルなネジリ棒のタイプ、②⑤がバスケット付きのタイプです。また、①②は使用材がプレーン、③は4コーナー槌目風模様、④⑤は角パイプ製となります。デザインやお好みに合わせて、たて子とのマッチングを考慮してお選び下さい。

1-5-3 ネジリ模様2(叩き伸ばし部をネジったタイプ)グループ

叩き伸ばした部分をネジリ模様にしたグループ
Fig.1-5-3 叩き伸ばした部分をネジリ模様にしたグループ
  14X14 20X20 25X25
1 009.40.025
2 010.40.025
3 949.40.025
4 950.40.025
5 330.47.027 330.47.028

 Fig.1-4-3は母材の角棒を一部叩き伸ばして、薄く幅広くなった部分をネジリ加工したグループです。ここの部分は厚みが母材の約半分、幅が約2倍になっています。

1-5-4 プレス模様1(平たくプレスした模様)グループ

プレスで押し潰した模様のグループ
Fig.1-5-4 プレスで押し潰した模様のグループ
  14X14 Φ14 25X25
1 171.40.025
2 199.40.025
3 120.40.014
4 121.40.014
5 355.47.028

 Fig.1-4-4は模様の部分がプレスされて薄くなっています。側面図を見るとつぶれ具合がお分かりになると思います。立体的に膨らんだ模様ではありませんのでご注意ください。母材は①②⑤がプレーンの角棒、③④がプレーンの丸棒です。

1-5-5  プレス模様2(羽根模様)グループ

プレスで作った羽根模様のグループ
Fig.1-5-5 プレスで作った羽根模様のグループ
  14X14 25X25
1 042.40.073
2 041.40.073
3 039.40.073
4 961.40.073
5 077.40.073
6 079.40.073
7 038.40.073
8 308.47.076

 Fig.1-5-5は羽根模様にプレスされた4コーナー槌目風模様角棒のシリーズです。⑤⑥のローゼット(様式化した花模様)は表裏についていますので、裏側に壁やガラスなどの障害物が来る場合は奥行に注意してください。

1-5-6 プレスとブッシュ組合せのグループ

プレス潰し模様とブッシュの組合せ
Fig.1-5-6 プレス潰し模様とブッシュの組合せ
  14X14 Φ14 25X25
1 122.40.463
2 123.40.463
3 122.40.014
4 123.40.014
5 334.47.459

 Fig.1-5-6はプレスで叩き広げられた模様のまん中に丸型のブッシュがはまっている形です。①②の母材はエアハンマー叩き伸ばし技法の肌の角棒、③④はプレーン丸棒です。親柱はエアハンマー叩き伸ばし技法の肌の角棒ですが、ブッシュの形がたて子とは違います。

1-5-7 笠ダンゴ模様のグループ

Fig.1-5-7 エアハンマーで作る、笠をかぶったお団子のような立体的な模様
  14X14 Φ14 16X16パイプ 25X25
1 213.40.025 213.40.372
2 214.40.025
3 213.40.483
4 214.40.483
5 613.40.523
6 614.40.523
7 305.47.486

 Fig.1-5-7は笠をかぶったお団子のような立体的な模様のシリーズです。①②はプレーン角棒、③④⑦はエアハンマー叩き伸ばし技法の肌の角棒、⑤⑥はエアハンマー叩き伸ばし技法の肌の丸棒です。

1-5-8 エアハンマー加工グループ

Fig.1-5-8 エアハンマーで作った団子模様のシリーズ
  12X12 14X14 Φ14 25X25 Φ30
1 237.40.523
2 238.40.523
3 298.40.500
4 337.47.527
5 306.47.500
6 202.40.523
7 311.40.523
8 231.40.483
9 232.40.483
10 314.47.486

 Fig.8は模様部分の最大径の母材をエアハンマーで加工したグループです。たて子①②③⑥⑦には親柱④⑤どちらでも合います。⑧⑨⑩は同じ模様でたて子と親柱が揃います。

1-5-9 エアハンマー加工グループ(つづき)

Fig.1-5-9 エアハンマーで作った団子模様のシリーズ
  Φ12 Φ14 Φ30
1 233.40.523
2 234.40.523
3 313.40.115
4 314.40.115
5 606.40.115
6 336.47.527

 Fig.1-5-9はエアハンマーで加工した比較的細長い模様のグループです。いずれもエアハンマー叩き伸ばし技法の肌の丸棒です。

1-5-10 バスケット模様グループ

Fig.1-5-10 バスケットはロートアイアン独特の技法で古くから愛用されている
  12X12 14X14 16X16 25X25 30X30 30X30パイプ
1 045.40.024 045.40.025 045.40.026
2 046.40.024 046.40.025 046.40.026
3 043.40.024 043.40.025 043.40.026
4 044.40.024 044.40.025 044.40.026
5 332.47.028 331.47.353
6 045.40.072 045.40.073
7 046.40.072 046.40.073
8 304.47.076
9 338.47.077

 Fig.1-5-10ではバスケット模様の付いているたて子と親柱をピックアップしました。①から⑤までがプレーン角棒のシリーズ、残りが4コーナー槌目風模様付き角棒のシリーズです。なお⑧と⑨は太さだけでなくバンドの形が異なります。