1.デザイン手順とパーツ選び・・・6.レールエンド
■ レールエンドはハンドレールの先端部を処理するパーツです。ロートアイアンのレールエンドの形としてオーソドックスな数種類が各ハンドレール用にリストアップされています。ここでは、000.30.304ハンドレール用レールエンドのオサまりを作図する例を見て行きましょう。
1-6-1: S字形のレールエンド
図AはパーツCAD図410.00.304をハンドレールの勾配角度まで回転させて繋ぐ方法です。回転後レールエンドの先端R裏側を親柱に当て、その後Y方向に移動して両者の重なる直線部分Pの任意の場所でカット、不用部分を消去します。
図Bのように親柱からの出巾が決まっているときは、親柱と出巾のライン両方にレールエンドが接するように回転させ、その後Y方向にずらしてハンドレールと接する位置を出し、接点から先の不用部分を両者とも消去します。
図CはCAD図425.00.304が垂直線基準で描かれていますので少し厄介です。切り口の線の鉛直線を描き、それとハンドレールの勾配角を合わせるのが良いでしょう。
図Dの場合はR部分でハンドレールと重なりますので、図Bと同じ手順で作図できます。
1-6-2: ゲンコツ形と小さなS形のレールエンド
図Aはこのパーツ429.00.304の一番普通のオサマリ方です。CAD図をハンドレールの勾配角度まで回転させ、親柱からの出巾を決めたらY方向に移動してハンドレールと重ね、両者の重なる直線部分Pの任意の場所でカット、不用部分を消去します。
図Bもキレイに見えるオサめ方で、ハンドレールと繋ぐ位置は親柱より左に少し行った位置です。ただし親柱の高さが高くなってしまうのが弱点です。
図C、図Dのレールエンド426.00.309は小型のカマボコ形ハンドレール000.30.309用のレールエンドです。図Cは一つ前のコラムと同様に納める方法ですが、小さいので出巾寸法は一つのみです。図Dは図Bと同じ考え方ですが、少し中途半端な感じになります。親柱にくっつくよう右方向に移動する手もあります。この場合とてもコンパクトなまとまり方になります。
1-6-3: 渦巻形のレールエンド
411.00.304は渦巻形のレールエンドです。親柱からの出巾が小さい図Bのような場合、回転させるにつれ渦巻が小さくなりますのでご注意下さい。
図Cをもとにして、親柱を301.47.028に取替え、343.03.000のギボシを乗せたのが図Dです。トラッドなロートアイアンの雰囲気、さらに親柱のネジリ模様がたて子の模様と統一感が出て、手摺のクオリティが向上しました。
■ ハンドレール000.30.304と000.30.309とそのレールエンドは、「パーツカタログVol.5」の116ページ(PDF)で一覧できます。そのほかのハンドレールとレールエンドは114、115、117、118ページにあります。
また、「パーツ種類から探す」の「レールエンド」経由でレールエンドパーツ個別のスペックが御覧いただけます。