1.デザイン手順とパーツ選び・・・8.壁付けベースプレートのバリエーション
■ 手摺端に壁や柱がある場合、手摺の上の方で建物側に止め付けると、揺れを十分抑え込むことができます。手摺全体の表情や状況に合わせて、レッキーメタルのパーツを利用したり、フラットバーから新製したベースプレートを介してハンドレール等を壁に取付ける方法をご紹介しましょう。
1-8-1: ベースプレートパーツを利用する
例題のポーチ手摺に利用しているのが図Aのやり方です。ベースプレート384.04.000をそのままレール端に溶接止めしたものです。同じく375.04.000(図C)も利用できます。
パーツのままですと幾分大きめの感じがします。そこで図B,Dのように予め切詰めてみるとバランスが取れるようになります。
1-8-2: 分割使用も出来るベースプレートパーツ
図A、図Cのように2分割すると前項1-1と同じ使い方が出来るパーツが386.04.000と382.04.000です。両方とも図B、図Dのように横使いで使用し、ハンドレールの左右で取付けることも出来ます。この場合取付穴間隔が広いので、壁の裏側に入っている柱や下地の巾が足りるかどうかに注意して下さい。
1-8-3: ハンドレールと同じ巾のベースプレート
ハンドレールの下にベースプレートが納まれば、あまり目立たない壁取付が出来ます。19X6mmのフラットバーを加工した例が図Aです。手前にある親柱をカワせる所にネジ穴が開いています。ただ、図Bのように勾配がある手摺の場合は、ハンドレール自体が邪魔になってネジが打てませんので注意してください。
図Dのように、取付金具とハンドレールを別々にすれば解決します。先に取付金具を壁に付けてからハンドレールをネジ止めするわけです。このネジはボタンボルトのような六角穴つきのものを使用しないと締付けにくくなってしまいますので注意してください。また、取付金具側をルーズホール(長穴)にしておけば微調整もできるようになります。
例えば両側に壁があるような開口部に手摺をつける場合、開口寸法ピッタリに手摺を作ってしまうと施工の際壁面に傷をつけてしまいます。そこで図Cのように若干短く作った手摺をアジャスト可能な壁取付金具で受けるのがよい方法です。
1-8-4: フラットバーを使ったベースプレート
図Aはベースプレートとハンドレールの高さ芯を揃えています。これをアジャスト可能にしたのが図Cです。頭の小さなサッシビスをハンドレール天からいれてナット止めすることで取付けが楽になりますし、ビス頭も目立たないのでパテなどの後処理も省略出来ます。
壁際のたて子や親柱を利用して腕木を出し、ベースプレートを壁止めする方法が図Bです。ネジが回しにくいFig.7-3のような勾配のある手摺には、こちらの方が取付し易くなります。アジャストする場合は図Dのように横からネジ止めする方法が楽でしょう。ハンドレール端は429.00.304などを使って端末処理をお忘れなく。